Vol.2 足りない、知られていない“介助犬”
以前までは、身体障害者の一般的な生活活動のサポートをできる犬は《盲導犬》しか公的には認められていませんでした。しかし、2002年10月1日に《身体障害者補助犬法》が施行され《介助犬》や《聴導犬》にもその門戸が開かれ、これらを総称して《補助犬》と呼ぶようになりました。
ところが法施行後6年が経過しても、その認知度はまだまだ低く、実働数も円グラフにある通り、介助犬=43頭、聴導犬=18頭と、盲導犬の996頭に比べても圧倒的に数が少なく、供給にもその絶対数が足りていないのが現状です。
『自立したい』という身体障害者の願いと『人の役に立ちたい』という介助犬の願いが重なる時、そこに大きな可能性が芽生えます。明るい未来へ共に歩む素晴らしいパートナー。そんな介助犬を少しでも早く、少しでも多くの人々のお手元に届けたい。それが私たち《インディペンデンス・ドッグス・ジャパン》の願いであり、課せられた使命でもあります。
私たちが介助犬訓練を始めてもっとも困難を感じたのは、一般生活に必要な多様な施設の利用についてでした。
当然、盲導犬訓練時代の経験で様々な施設での訓練の困難さは分かっているつもりでしたが、介助にまつわる訓練での困難さは想像をはるかに上回っていました。そうした施設の利用は、お店や会社など見ず知らずの方々による善意に甘えざるを得ません。それでありながら時には大変なご迷惑をかけてしまう場合も少なくありませんでした。
本来であれば、身体障害者が車いすで生活されている状況のシチュエーションの中で介助犬の訓練を行うのが理想です。ベッドから車いすに乗る、冷蔵庫からペットボトルを持ってくる、など日常生活に必要な介助の訓練を受けることで、実際の障害者の自宅で介助犬として介助動作がスムーズにできるようになるのです。
しかし現在は、桜井個人の自宅で訓練を行っており、自宅には候補犬が10頭もいますので、車椅子でさえ通るのがやっとのスペースで十分な訓練ができていないのが現状です。
また、合同訓練(障害者と介助犬の訓練を合同訓練と言う。厚生労働省の認定試験を受験するためには、最低でも40日間※の訓練を行うことが定められている)の際も、遠方から介助犬を希望されている障害者の方の負担を少しでも軽減するためには、宿泊して訓練を実施できる訓練施設が必要になってきます。
障害者が安心して訓練に専念できる環境づくりも今の私たちには必要です。
すでに寄付を寄せられた方からもこれから寄付いただく方にも感謝の印として記念のプレートを完成のあかつきには設置したいと思っています。
皆さまの熱いご支援に応えるためにもますます「ほじょ犬訓練センター」建設実現に向け、頑張っていかなくてはと決意を新たにしています。
※40日のうち30日を協会の訓練センターで合同訓練を行い、10日を障害者の自宅で行うことが理想です。
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