Vol.4 トレーナー桜井昭生直伝 第二回 犬とのつきあい方講座
「繁殖ボランティアについて」
「繁殖ボランティアについて」
盲導犬や介助犬は、どうして似たような犬が多いの?と。
例えば、写真の犬は《ラブラドール・レトリーバー》という犬種で、生まれつき性格が人や環境に慣れやすく大人しいので盲導犬や介助犬に適していると言われます。彼らの多くは、いろんな家庭から訓練センターへやってきますが、需要に比べて供給が少ない事や適正検査で落とされたりで、候補犬はいくらいても足りる事はありません。そこで、《繁殖ボランティア》という方々が、私たちのためにお産をしてくれる犬を飼育し、産まれた仔犬を提供してくれています。
しかし、一口に繁殖といってもカンタンではありません。例えば、ラブラドール・レトリーバーは、一度の出産で6頭から多いときは10頭もの仔犬を産みますが、前もってエコー検査をしても妊娠している頭数を正確に把握することが難しく、産まれてみるまで分からないところがあります。
仔犬は、ふつうプリンのような羊膜に包まれた状態で産まれてきますが、その羊膜が胎内で破れ、足がはみ出した状態で産まれる時があります。そうなると母犬任せの分娩は不可能で、人が手を貸してやらなければなりません。しかも陣痛が弱いと、一晩中中腰のままつきっきりという事もあります。また、お腹の中で死んでしまう仔犬もいて、そんな時は病院で摘出手術を受けなければ母犬も死んでしまう事があるのです。
そんな大変さも、産まれたばかりの仔犬たちが、母犬のおっぱいに一生懸命、吸い付く姿を見ると生命の誕生に立ち会えた感激で忘れてしまいます。
しかし、本当に大変なのはそれから。生後10日ほどで仔犬は天使からギャングに早変わり。部屋中の椅子やテーブル、ふすまやソファーをボロボロにしてしまうやんちゃぶり。離乳食も兄弟の分まで食べ尽くしてしまう勢いなので、各仔犬の食事摂取量に隔たりがないかチェックは怠れません。
さらに、他の動物の臭いに慣れさせるために猫と同居させたり、家族以外の人に触らせたり、電車や車の音にも慣れさせるためにお出かけさせたり、しなければいけない仕事は数えきれません。
それでも生後40日が過ぎるとパピーレイザーという育成ボランティアさんへ引き継がれるために一匹、また一匹と巣立っていきます。忙しさから開放されると同時に、人によっては「心に穴が開いた」ような寂しさを感じられる方もいらっしゃいます。
私たちの仕事は、そんな繁殖ボランティアの方々の努力と愛情の上に成り立っているのです。
NEWS & INFORMATION
パピーレイザーファミリー募集!!
介助犬になる仔犬の飼育ボランティアを広く募集しています。将来、補助犬(盲導犬、介助犬、聴導犬)として訓練を受ける仔犬を、生後2ヶ月~1歳6ヶ月になるまで、責任を持って飼育してくれる愛情あふれた家族の募集です。介助犬に不可欠な人間社会のルールや人間の愛情を教えたり、どんな場所でも落ち着いて行動できる、環境に順応できる、介助犬育成にとって重要なボランティアです。
| 詳しくはインディペンデンス・ドッグス・ジャパンまで 電話: 092-327-0364 メール: info@hojo.or.jp HP: www.hojo.or.jp |
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