オンナのカラダ
Vol.4 乳がん
2年に1度は乳がん検診を。おっぱいと命を守るのは、自分自身です。
欧米で乳がんによる死亡率が減少する一方、日本では、命を失う人が急増しています。あなたはちゃんと検診を受けていますか?
マンモの受診率は20%程度。今や20人に1人が乳がんに
去る10月、”ピンクリボン月間“として、乳がんの啓蒙活動が全国各地で展開されました。テレビや新聞で目にされた方も多いことでしょう。でも、どこか他人事、そう思ってはいませんか?そこで今回は改めて乳がんの現状と治療についてご紹介したいと思います。「20人に1人」|これが日本における乳がんの現状です。女性の悪性腫瘍罹患率では10年来の第1位。年々、死亡者数が増え、2007年には11,323人*が命を失いました。
これは、ひとえにリスク管理への意識の低さを物語るもの。欧米ではマンモグラフィの受診率が70%以上とも言われる中、日本はわずか20%程度に過ぎません。また、若く発達した乳房の乳がんを発見するにはエコー検査が適していると言われながらも、自治体が40歳以上を対象としている一般的な乳がん検診にエコー検査がないのも現状。乳がんが乳腺の中にとどまっている0期の場合は約95%、がんの大きさが2cm以内のI期では約90%という10年生存率の高さと考え合わせると、乳房と命を守るには、リスク意識を持ち、早期に発見できるよう自己管理に努めることが望まれます。2年に1度は検査を受け、日々のセルフチェックも心がけましょう。
予防策はあるけれど改善できない危険因子も。
もちろん、予防も大切です。他の部位のがんと同様に喫煙や肥満は危険因子の1つ。ただし、「40歳以上の女性である」「30歳以上で妊娠、出産、授乳の経験がない」「母親あるいは姉妹に乳がんになった人がいる」「初潮が12歳より早かった」「55歳を過ぎて閉経した」など、改善しようのないことも危険因子とされています。それは、乳がんが女性ホルモンであるエストロゲンを大好きだから。現代人は欧米化した食事で栄養状態が良くなったため、初潮は早く、閉経は遅くなり、その間、長期にわたって乳がんの発症や成長の危険にさらされるようになったのです。また、少子化に伴って、エストロゲンの影響を受けにくい妊娠・出産・授乳の期間が短くなったこともリスク増大の一因です。
早期発見できればおっぱいも命も守れます。
検査で乳がんと診断された場合、手術と放射線による局所療法を行い、その後、転移の可能性を踏まえて抗がん剤やホルモン剤などの薬物を用いる全身療法が続きます。その最大の目的は命を守ること。とはいえ、女性にとっては、乳房を温存できるか否かも大きな問題です。そこで、専門医に尋ねたところ、現在は約50%の人が乳房温存術を受けているとのこと。新薬の開発が進んだため、手術前の抗がん剤投与でがんを小さくしてから、乳房温存術を行うケースが増えているのです。
今や乳がんは早期に発見できれば乳房も命も救える時代。「20人に1人」という数字を忘れずに、自分のこととして向き合いましょう。
*2007年厚生労働省人口動態統計
| ナビゲーター:フリーライター 宝玲(パオリン) 医療関係および各種生活情報を中心に、雑誌等の企画・取材・ライティングを担当。女性の視点から、生活の中で遭遇する様々な課題や気になる話題に取り組んでいる。 |
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