Vol.1 自転車ライフを考える
自転車は道路交通法上、軽車両。人と地球にやさしいけれど、交通事故の「加害者」になることも
自転車でのお出かけにぴったりの爽やかな季節になりました。一番身近な乗り物だからこそ、上手に付き合いたいものです。
健康志向とエコを背景に二人に一人以上が自転車派。
このところ、自転車人気が高まっているようです。今年5月に行われたある調査では、55%を超える人が自転車を通勤や通学、買い物などに利用していると報告しています。また、40%以上の人が「今後さらに利用する機会が増えそうだ」とも答えていました。
その背景にあるのは、きっと健康志向やエコロジー。通称「メタボ健診」、特定健康検査が始まったこともあり、手軽な運動として体重やウエスト周りが気になる人たちの関心を集めているのでしょう。ちなみに、自転車の平均的なスピードと思われる時速15キロで平地を走行した場合、基礎代謝分以外に1時間で約180キロカロリーが消化されるとのこと。蛇足ですが、ロンドン留学中に神経衰弱で悩まされていた夏目漱石も、下宿屋のおかみさんに勧められてサイクリングをしていた時期は、病状が改善したといわれています。
また、エコロジーという視点からも自転車は優秀選手。週に2日、往復8kmの運転をやめると、年間では約184kgものCO2削減につながるといわれています。ガソリンの値上げが家計を締め付ける中、維持費も少なくて済む自転車は、ますます注目されることでしょう。
対歩行者の事故が急増中。マナーを守って安全運転を。
ただし、こうして自転車派が増える一方、深刻な問題も浮かび上がってきました。警視庁の発表によると、平成19年の自転車が関連する交通事故は17万件を超え、交通事故全体の2割を占めています。3年連続で前年比マイナスになってはいるものの、10年前に比べて20.8%も増加しているのです。また、歩行者との事故は、約4.5倍にもなってしまいました。しかも、その9割以上が自転車側に責任があり、自転車は「加害者」に。自転車事故が急増している原因について警察庁は「自転車を運転する人のマナーの悪化」をあげています。
確かに最近は、猛スピードで歩道を走る自転車や、自転車に乗りながら携帯電話で話したりメールを打ったりしている人を頻繁に見かけるようになりました。では、自転車にも道路交通法で定められた様々なルールや罰則があることをご存知でしょうか。
自転車が走行できるのは、「歩道通行可」の標識がある歩道に限ります。その際、歩行者の通行を妨げそうな時は、一時停止しなければなりません。チリンチリンで歩行者を避けさせるのはNG。他にも、横断歩道を通行する時は降りて押す、「止まれ」の標識があったら一時停止するなど、安全に配慮した運転が義務付けられているのです。お酒に酔った状態で運転した場合は、5年以下の懲役又は100万円以下の罰金が科せられます。
もっとも、この道路交通法、昨年6月に行われた一部改正については、現状に即していないとの声も上がっているのですが…。

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